【まいにちと花】<br> 睦月1月 「寒中に」
2025/01/02
COLUMN
【まいにちと花】
睦月1月 「寒中に」
―日常使いの器に、季節の花を添えて―


::::::::::::花と写真 井出 綾::::::::::::



三が日も過ぎ正月休みが明ける頃には寒の入りを迎え、
小寒、大寒と一番寒い時季、寒中になります。

ここからしばらくは、冬を楽しむための寒さ対策が大切。
白い息を吐きながら、お気に入りのマフラー、手袋、ニット帽などで暖かくして出かけるのも良いですし、
お家の中で冬籠りのように過ごすのも良いですね。
早春の球根花、春待つ花を飾ってほっこりと、ゆっくり毎日のペースを取り戻して行きましょう。




再生ガラスの小ぶりな水差しに、
ピンクのチューリップとガマズミをキュッと小さく生けました。

ハンドメイド特有の透明感と温もりを合わせ持つガラス素材と、愛らしい早春の球根花で、
寒さの中にポッと陽だまりのような景色を作ります。
アカシア素材の木製プレートに乗せると、
コロンコロンと丸いフォルムに気持ちも温かくなる花飾りが完成です。








<ポイント>
まず水差しの取っ手と注ぎ口をよく見て、器の前を決めてから生けます。
背丈の割に口が広い器に少量の花を生けるには、
最初に上手に切り分けてベースを作るのがコツです。

ガマズミを手前、横、後ろの3方から生けてベースを作り、
チューリップを短く切ってふんわりとまとめるように挿します。
チューリップも切り分けて、下の方の葉も無駄なく使いましょう。
花に添えるように生けるとよりナチュラルな花生けになります。




●リューズガラス クーレライン ピッチャー ハーブウォーター
アカシア プレート フラワーS





井出 綾

花手・プランツスタイリスト Bouquet de soleil主宰

フリースタイルのフラワーアレンジメント、ランドスケープデザインを学んだのち
フリーランスで活動。「自然と暮らしをつなぐ花」をコンセプトに、広告、雑誌、web媒体や
イベントなどでの花生け、スタイリングやワークショップ、レッスン、
また植栽プランニングなどを通して暮らしの花を提案している。

http://soleil-net.com/