3月、寒さはまだ残りますが
「春になるなぁ」と急に気持ちがほどけてくるように思います。
お彼岸までもあと少し、桜の開花予報なんかも聞こえてきて、ウキウキと嬉しい時期。
新しい季節がやってくる前の喜びは旅行やイベントの前にも似ていますね。

新しい事への準備を始める方もきっと同じ。
陽の光、芽吹き、温む水、暖かな風・・・
春を迎える歓びを感じてお過ごしください。

灰梅花皮（はいかいらぎ）と言う表情のある風合いの片口鉢に、
この時期に見かけられる球根付きの小さなチューリップを飾りました。

根の部分が水に浸けば大丈夫なので、浅い器を使い、
縁に沿うように少し寝かし気味にすると、
全体を見せるように生けることが出来ます。

器の柔らかな風合いに球根花、水面の景色も相まって、
季節の移ろう3月にピッタリ。
シンプルに花の力を感じる飾り方を楽しんでみてください。

＜ポイント＞
球根の根がある程度揃うようにして、紐などでゆるめに結びます。
こうすることでバラバラにならず、
器の中でまとまり、花の表情も付けられます。

少し立たせ気味にまとめて結ぶのがコツ。
紐、リボンやラフィアなどお好きなものを選んで結んでください。
結ぶものでイメージが変わるのも楽しいですよ。



●灰梅花皮片口切立5寸鉢

井出　綾

花手・プランツスタイリスト Bouquet de soleil主宰

フリースタイルのフラワーアレンジメント、ランドスケープデザインを学んだのち
フリーランスで活動。「自然と暮らしをつなぐ花」をコンセプトに、広告、雑誌、web媒体や
イベントなどでの花生け、スタイリングやワークショップ、レッスン、
また植栽プランニングなどを通して暮らしの花を提案している。

http://soleil-net.com/

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