【まいにちと花】<br> 霜月11月 「紅葉狩り」
2022/11/01
COLUMN
【まいにちと花】
霜月11月 「紅葉狩り」
―日常使いの器に、季節の花を添えて―


::::::::::::花と写真 井出 綾::::::::::::



暦では「立冬」を迎え、朝晩は冷え込んでくる晩秋の11月です。
街の木々も艶やかに色づいて来て、晴れた日は空高く、
美しさにため息が出るような季節になりました。
北の方からは木枯らしや初雪の便りも聞こえて来ますが、もう少し秋を楽しみたいですね。

「色付いた草木を愛でながら紅葉狩り」
ちょっと遠くの自然、自分の暮らしのそばにある自然、
どちらでもそんな心持ちで深い秋を感じてみてください。




2色の釉薬が掛け分けられた丼に、野菊とドウダンツツジを生けました。
こっくりと色付いたドウダンツツジが野菊の可憐さを引き立てて秋らしい景色に。

美しく重なり合った釉薬の掛け分けが、モダンな印象も加味してくれて、
お洒落な「紅葉狩り」のしつらえの完成です。
暮らしの中に外の景色を取り込んで、季節を楽しんでください。







<ポイント>
内側の綺麗な掛け分けも活かすように、
あえて少しの花材で器を見せながら生けましょう。

中に小さな剣山を入れておき、
口元の花材は器の縁に乗せるように3方から入れます。

次に剣山を使い、高さのあるドウダンツツジを立たせて生け、
顔になる野菊を挿して完成です。
高低差をつけることで小さな秋の景色が作れます。



掛分け 丼ペアセット
※ペアセットの内、ブルーを使用





井出 綾

花手・プランツスタイリスト Bouquet de soleil主宰

フリースタイルのフラワーアレンジメント、ランドスケープデザインを学んだのち
フリーランスで活動。「自然と暮らしをつなぐ花」をコンセプトに、広告、雑誌、web媒体や
イベントなどでの花生け、スタイリングやワークショップ、レッスン、
また植栽プランニングなどを通して暮らしの花を提案している。

http://soleil-net.com/