【まいにちと花】<br> 文月7月 「やって来る夏に」
2022/07/01
COLUMN
【まいにちと花】
文月7月 「やって来る夏に」
―日常使いの器に、季節の花を添えて―


::::::::::::花と写真 井出 綾::::::::::::



関東地方では6月の終わりに早々に梅雨明けを迎え、
7月は最初から盛夏のスタートになりました。
ちょっと心の準備も出来ないままではありますが、
夏ならではの楽しみを色々考えて、
長くなりそうな夏を楽しみたいですね。

花の保ちは悪くなりますが、
緑や花が部屋にあると、
やっぱり気持ちも爽やかになりますし、
旬の草花は暮らしに季節の彩りをくれるので、
ほんの少しでも気軽に飾って楽しんでみてください。
蒸し蒸しする時季ですが、
ふわりと涼やかな風を感じられますよ。




可愛い野苺が絵付けされたマグカップに、
ブラックベリーとクレマチスを生けました。
まだ青いブラックベリーを野苺の絵と繋がるように口元に添えれば、
キュートな仕上がりに。

ベル型のクレマチスからは
リリリンと音が聞こえてきそうで、
涼やかさもプラスされます。
胡桃のプレートに青い鳥の箸置きを添えて飾ると、
実を啄みに来たような、
ちょっとストーリーのある設えが完成。
夏はベリーの季節です。
いろいろな実の付いた枝や草花が出回りますので
楽しく生けてみてください。






<ポイント>
浅めの器に生ける時は、
花材を有効的に切り分けて使うのがコツです。
全体をよく見て、1本が2〜3本になるように切り分けます。

まずはブラックベリーを3方向から
茎をクロスさせて生けベースを作ります。
クレマチスの花を乗せるように立たせて添えたら、
右手に葉の部分、左斜め後ろから花を挿して立体的に仕上げます。



野苺 マグカップ
胡桃プレート 18cm
●箸置 バード ブルー





井出 綾

花手・プランツスタイリスト Bouquet de soleil主宰

フリースタイルのフラワーアレンジメント、ランドスケープデザインを学んだのち
フリーランスで活動。「自然と暮らしをつなぐ花」をコンセプトに、広告、雑誌、web媒体や
イベントなどでの花生け、スタイリングやワークショップ、レッスン、
また植栽プランニングなどを通して暮らしの花を提案している。

http://soleil-net.com/