【まいにちと花】<br> 睦月1月 「春を待って」
2022/01/02
COLUMN
【まいにちと花】
睦月1月 「春を待って」
―日常使いの器に、季節の花を添えて―


::::::::::::花と写真 井出 綾::::::::::::



新春、新しい年がスタートしました。
これからが一年で一番寒い時期ですが、
冬至を越してからは少しずつ日脚が伸びて来ました。

お天気の良い日には春に向かっているのを感じられて、
気持ちがちょっぴり柔らかくなることもありますね。
そしてキーンと冴えた空気に澄み渡る青い空を仰げば、
清々しい気持ちになるとともに背筋も伸びて、
「今年も!」と新たな心持ちになる、そんな1月。

冬をしっかりと過ごせば春の喜びは格別です。
2022年がどうぞ健やかな年になりますように。


 

鈍色がシックで美しい金彩釉のマグカップに、
透明感のある色味が魅力の蝋梅とクリスマスローズを生けました。

冬枯れの季節に春を先駆けて咲く花木と草花は、
凛とした佇まいが冬の澄んだ空気によく似合い、
清々しい気持ちにしてくれます。

お揃いのお皿に冬の実、南京ハゼを添えて、
グレイッシュな紫のクロスを敷いた設えで、
春待つ冬景色を楽しんでみましょう。

 





<ポイント>
小さな剣山を器に入れて、
蝋梅3枝をクロスさせながら立たせて生けます。

蝋梅のクロスしたところを花留めにして、
切り分けたクリスマスローズを斜め後ろ、前と口元に挿し、
もう1本を少し上に乗せるように挿します。

俯いて咲くクリスマスローズ、
空に向かって咲く蝋梅、
冬の景色を思い描いて生けてみてください。



●金彩釉 広口マグ
金彩釉 楕円皿小
●金彩釉 リムプレート 5.5寸
●Linne キッチンタオル ディープパープル





井出 綾

花手・プランツスタイリスト Bouquet de soleil主宰

フリースタイルのフラワーアレンジメント、ランドスケープデザインを学んだのち
フリーランスで活動。「自然と暮らしをつなぐ花」をコンセプトに、広告、雑誌、web媒体や
イベントなどでの花生け、スタイリングやワークショップ、レッスン、
また植栽プランニングなどを通して暮らしの花を提案している。

http://soleil-net.com/