
如月2月 「兆しを感じながら」
::::::::::::花と写真 井出 綾::::::::::::
2月に入ると節分、立春と暦の上で春を迎えます。
が、実際は一年を通して一番寒い時期、
寒い冬にそろそろお別れしたくて、
暖かい季節が待ち遠しい日々でもありますね。
「あと少し、、、、」とちょっぴり我慢の季節ですが、
樹々や草花に春の兆しを見つけられる頃でも。
どこからか香る沈丁花、柳にはフカフカの花芽、ぺんぺん草なんかもちらほらと。
「もうすぐ春だよ、もうひと息ね!」と寒空の下に希望をもらえたりします。
そんな季節の贈り物を暮らしの中で楽しんでみましょう。
春の兆しを感じてください。
口の小さなガラスの花器2つに、
この時期ならではの枝ものと草花をシンプルに挿して並べてみました。
アンバーな取っ手がお洒落なフラスコ型には、
ブロンズがかった枝色のコーリ柳と春の草花ナズナを。
細くてオブジェのような一輪挿しには
ジンチョウゲをひと枝、高低差をつけて生けます。
ガラスの冷たい透明感と陽を受けてきらめく清々しさに、
この季節の花木や草花。
兆しを感じながら、春待つ日々を楽く過ごしてくださいね。
<ポイント>
一輪挿しは器と花のバランスがポイント。
真っ直ぐな形状は口元が空き、
花が突っ立てしまいがちです。
少し動きのある茎のものを
低めに口元に乗せるように生けると、
案外上手くいきます。
小さな口の花器の場合も口元が間延びしないように、
数本をしっかり交差させて
放射状に生けるようにしましょう。
2つ並べる時は高低差をつけて、
敷物などで一体感をつけるのもポイントです。
●フラスコベース アンバー
●シングルフラワーベース
●Linne コースター

井出 綾
花手・プランツスタイリスト Bouquet de soleil主宰
フリースタイルのフラワーアレンジメント、ランドスケープデザインを学んだのち
フリーランスで活動。「自然と暮らしをつなぐ花」をコンセプトに、広告、雑誌、web媒体や
イベントなどでの花生け、スタイリングやワークショップ、レッスン、
また植栽プランニングなどを通して暮らしの花を提案している。
http://soleil-net.com/